LA GALERIE DES NAKAMURA

山口智子 個展「それでも私たちは」

Tomoko Yamaguchi Solo Exhibition

山口智子 "それでも私たちは"

2017年3月26日(日)ー 4月13日(木)12:00-18:00 / 月・火曜日休み
アーティストレセプション:4月1日(土) 17:00-19:00

このたび、ラ・ガルリ・デ・ナカムラでは、3月26日(日)から4月13日(木)まで、
当ギャラリーでは5度目となる山口智子の個展「それでも私たちは」を開催する運びとなりました。
本展では、山口が描き続けている女性像と自然や日常をモチーフとしたペインティング約十数点に加え、
友人の写真家と撮影した写真のインスタレーションも交えてご紹介致します。

山口はペインティングを通して日々のささやかな出来事の曖昧でもどかしい思いを等身大の瑞々しい感覚で
表現しています。 チャーミングなヒューマニティに基づいた彼女のまなざしは、当たり前すぎて見過ごされてしまう
現実の中から実はとても美しくてたいせつなものを慎重に掬い上げます。
心の中のイメージはきらめきや生の匂いをもって画面に表現され、そこには奇抜さと愛らしさに満ちた世界と、
地に足の着いたリアルな日常が乱反射した抒情的でユニークな物語が滲みでます。

山口の代表作である女性像は、繊細な筆致による淡い肌色のまばゆさ、頬やくちびるに灯るピンクのニュアンス、
黒髪のモノトーンが放つ鮮やかなコントラスト、それらが融和して生み出された清澄な透明感がきわめて印象的です。
描かれた女の子たちはみな内なるオーラを発散し、その存在感は一瞬で心に残る普遍的な魅力を持っています。
いつまでもじっと見つめていたくなる佇まいや強い瞳は、可愛らしいけれど意味深、時にユーモラスに時に切なく、
観る者の今の気分とシンクロし自由なポエジーでこっそりとパーソナルに語りかけてきます。

展覧会タイトル「それでも私たちは」は、今を生きることについて考えた作家の心情を表しています。
山口は、常に変化する毎日の複雑で大きな流れに対し、日々の生活に愛情を注ぐこと、絵を描くことという
フィジカルな行為を保って、自らも動きながら変わりながら強く柔らかく交流していきたいという想いが 逞しく芽生えています。
タイトルの「私たちは」には、私ひとりではなく時間を共有するものすべて、人との対話や日々の経験など、あらゆる結びつきとともに
多彩に世界を感じていきたいというテーマを内包しています。
私たちは、生きていれば次から次へと新たなステップを越えなければならず思わず立ち止まり自分を見失いそうになります。
それでも、今日を深く精いっぱい前進し、新しい自分を発見することは、少しずつ頼もしい大きなものと繋がって私たちの未来を拡く
変えることが出来るかもしれません。彼女の生き方から描かれるメッセージは、自分らしくカラフルに今を生きることについて、
あらためて意識したい感覚に気づかせてくれるでしょう。
ぜひこの機会にご高覧賜りますれば幸甚に存じます。